朝目覚めるとチラチラと雪が舞い降りていた
今回は万全の体制で寝たので寒さで起きることはなかったが、ダブルウォールのテントでも結露でびっしょりだ
シェルターに移りフジカに火を入れコーヒーを淹れる

シェルター内の温度はまだ3℃ 液出し可能なシングルストーブはノルマルブタンを氷点下でも使うことができるので重宝する。
今日は特段やる事はない。自然の中でキャンプを楽しむだけだが、娘は遊び相手がいないので持て余してる感じだ。

温泉は何時?あと何時間?と聞かれたが、温泉は午後3時からで今はまだ朝の8時だ…完全に持て余してる
それでも今日は雨にならず、完全お籠りキャンプにならなかっただけマシだ。
一日中シェルターから出れなかったら可愛そうだと娘のタブレットをコッソリ持ってきていたが使うことはなさそうだ。
因みにこの焚火サイトは管理棟のwi-fiが届くので去年のような急な電話にも対応できる。
朝食はのんびり食べることにした…ということはもちろん朝からビールだ

米を炊きながらビールを流し込む訳だが、今回は一味違うのである

ファミリーキャンプでは初導入の戦闘飯盒。コイツは米を炊きながらカレーを温めたり小籠包を蒸したりと、米とおかずを同時に作ることができるスグレモノ。今回はおかずじゃなくてビールのつまみ
朝から小籠包にビールでかなり気分も上がってきた
米を蒸らしている間に炭火で鯖を焼く…キャンプの定番朝定食

ビールと鯖定食…朝から家族でのんびり食べることがないのでこれはこれで贅沢だ

満腹になり身体も暖まったところで、昨日出来なかった焚火料理の準備を開始
今回は焚火を存分に楽しめるサイトということで新たな焚火アイテムを導入

トライポッドリングという物で、枝を同じ長さにして金具の穴に枝が入るように尖端を細くカットすれば誰でも簡単にトライポッドが出来上がる。

妻も触発されたのか焚き木になりそうな枝を拾ってはノコギリでカットしていく。木こり女の再来である。

前回と違い湿った枝を切るのに苦戦しているらしい
湿ってるしなんかヤニがスゴいのよヤニが…ヤニが刃について切れないのよヤニがさ〜…と、ヤニヤニうるさい木こり女2.0
そうこうしていると13時になり本日チェックインのお客さんが続々入場してきていた
我が家の居るサイトは2サイトが連なっているので隣に来るキャンパーさんとは嫌でも仲良くせざるを得ない…まぁ隣といっても距離はかなりあるが
すると一台の四駆車がサイト専用駐車場に停まった
パリピじゃなければ何でもいいけどと思い、娘はお友達が乗ってたらいいなぁ…と口に出して願っていた
ガチャッ…ドアが開くとなんと車から出てきたのは同い年ぐらいの女の子ではないか
娘はお友達によほど飢えていたのか、その子に近付くと2秒で友達になってしまった…
親同士お互いに挨拶を済ませると「ウチの子は誰とでもすぐ仲良くなるんで…」と旦那さん
まるで同じ小学校のクラスメイトのように遊んでいる二人…
子供は子供同士が一番だ。これである意味解放されると思いきや、コッチのサイトやお隣さんのシェルター内で遊びまくる二人…失礼のないようにしてくれよ…
お隣さんは若い夫婦でキャンプ慣れしている感じだった。
四徳温泉は初めてらしいが、石油ストーブも持って来ているみたいだし、この後の冷え込みも大丈夫だろう。
天気予報ではこの日の最高気温は4℃だが、標高もそこそこあるので4℃になることはなく、徐々に気温は下がってきていた
14時を過ぎた辺りから雪雲が広がってきて雪が舞い降りる。
今回の雪は昨日と違って乾いた雪だ

気温も氷点下になり辺り一面は白く染まっていく。子供たちは大はしゃぎで雪合戦や雪だるまを作り始める…かなり早いペースで積もってきた

そろそろ温泉の時間だ。支度をして温泉に向かうも吹雪いて前が見えないぐらいになってきた
男塾名物 直進行軍よろしく、ひたすら直進をする一家
完全に身体が冷えきってしまったが、一年ぶりのぬるぬる温泉に入れる喜びが増したので良しとしよう。
脱衣場に行くと温泉客は他にはいない…一番風呂のぬるぬるを独り占めできると鼻歌交じりで浴場に入場…浴場内はかなり寒かったので慌ててシャワーを浴びる
さぁ、二日ぶりに身体もキレイになったことだし全身ぬるぬるになろうじゃないか…先ずは足から…と備え付けの階段を降りる
ぐ…ぐわっ、なにこれ熱い。よほど身体が冷えていたのか熱すぎて階段を降りることができない
湯が熱すぎるのか身体が冷え切っているのか分からないのでもう一度シャワーで身体を温める…この時点で両足は真っ赤になっていた
仕切り直しだ…今度は手摺に掴まり一段一段降りていく作戦に切り替えてみた
ぐあぁ…やっぱり熱い。熱いというか痛い…昔、野沢温泉の大湯に入ったが、大湯のあつ湯より熱いぞこれ…
このぬるぬるっぷりでこの熱さ…こ、これはまさかの男塾名物 油風呂ではないのか?

冗談はさて置き、とにかくこの湯に慣れなければならない…入らないことには寒くて堪らないのだ。
とりあえず床に座り込み桶に湯を汲み体にかけてみた…
ぎゃっ、熱い…それでも場内はかなり寒いのであっという間に身体が冷える。よし冷えたら湯をかける作戦に切り替えてみよう…
そしてこの苦行を5回程繰り返していた時に手摺に紐で縛った水温計を発見
ほうほうほう…一体何度なんだこの湯は…紐を引き上げ水温計を見ると36℃の表示
はっ?36℃ってそんなわけないだろ?この真っ赤に染まった両足を見てくれよ56℃の間違えだろ?
誰もいない温泉に唯一人、富樫の声は只々虚しく響くだけであった
つづく
コメント